インカ帝国とその音楽
インカ帝国は現在のペルー、ボリビア、エクアドルを中心にケチュア族が築いた国で、アンデス文明の系統における最後の先住民国家です。
アメリカ先住民は東アジア人と同じモンゴロイドであり感情が近いと言われます。これが音楽に現れ、どこか物悲しく哀愁を帯びた旋律に日本人は親しみを感じることが多いと思います。
インカ帝国の言語はケチュア語でしたが、文字を持たない文明でした。音楽に関してもすべて口承によって受け継がれたものです。小笠原玲子の歌はそれらを編曲したものです。
南米の音楽としてはフォルクローレがよく知られていますが、これも先住民の音楽から発祥したものです。中でもコンドルは飛んでいく(El condor pasa)、花祭り(ウマウアケーニョ)などは先住民の音楽要素を強く残しているものとしてよく知られています。